府立大冠高校に50メートル巨大壁画 思春期の心開くアート(産経新聞)

 ■海の世界に癒やされて

 アートの力で患者を癒やす「ホスピタルアート」の普及に取り組むNPO法人(特定非営利活動法人)「アーツプロジェクト」(大阪府吹田市)が手がけた全長50メートルに及ぶ巨大壁画が、大阪府立大冠(おおかんむり)高校(高槻市)に完成。廊下一面に描かれた豊かな海の世界が、多感な年ごろの生徒たちの癒やしとなっている。

 壁画は、校舎を入った正面の廊下の壁に描かれた。頭上に冠を頂いて優雅に泳ぐ魚やふわふわと漂うクラゲ、勢いよく墨を吐くタコなどがパステル調のやわらかな色彩で描かれている。壁のガラス窓にも赤や黄、青など色とりどりのセロハンが張られ、ポップ感を演出。登校した生徒たちを明るく出迎えてくれる。

 将来への希望と不安が交錯する思春期。不安定になりがちな生徒たちが心の内を話しやすい雰囲気をつくりたいと、相談室を正面玄関近くの一室に移す計画に併せて学校側が昨夏、アーツプロジェクトに壁画の制作を依頼した。

 これまでにいくつもの病院で患者の心を癒やす壁画やオブジェなどを手がけてきたアーツプロジェクトだが、学校を舞台にするのは今回が初めて。

 スタッフの室野愛子さん(30)は「先生たちの生徒を思う気持ちに共感した。アートの力で癒やしの空間を生み出す手伝いができればと思った」と振り返る。

 病院での実績を重ねているアーティストの藤井朝陽(ともよ)さん(23)が原画をデザイン。長い廊下に、あらゆる生命の源である海の世界を描き出すことにした。「いのち」を身近に感じながら、気軽に相談室に足を運べるような明るい空間に、との思いがこもる。

 昨年末から制作に取りかかり、生徒や教員の有志も参加。ボランティアの協力も得て、今月中旬に完成した。企画の発案者でもある小山正辰校長は「生徒が自分の心と向き合うシンボルになってほしい」と期待。

 生徒らは「やさしい気持ちになれる」「学校の雰囲気があたたかくなった」と話しており、好評だ。

 室野さんは「アートは人々の心に何かを与えることができる。壁画が生徒と先生をつなぐ助けになればうれしい」と話している。

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